砂嵐のいたずら



はあああああああ!!!?


私は思わず呆れ返ってしまった。




今時、こんなことを言う人間がまだいたんだ。




「私には、あなたのような見かけだけで人を判断する人間の方が愚かだし気の毒だと思うわ。」



普段だったらこんなにはっきりと思ったことを言ったりしないけど、




死ぬことを決意した私には怖いものなんてもう何もなかった。



周りがざわつき始めた。



「この飛行機の乗客は日本人を含めたアジア人がほとんどよ。
あなたはその人達も敵に回すことになるわよ。

あなたみたいな人はこんなエコノミーなんて乗らないで、プライベートジェットでもチャーターしろっての、アホ!」



今度は思いっきりスラング(アメリカ英語)で啖呵を切った



何故か乗客から拍手が上がった。




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