砂嵐のいたずら
翌朝、目覚めると、まだ眠っているチャールズが目を覚まさないように静かにベッドから下りた。
昨夜捻挫した足の痛みはほとんど感じられなかった。
何も身につけていない体に急いで服を着せると、
「ありがとう、チャールズ…」
そう呟くと、彼の頬にそっと口づけ、静かに部屋を出た。
ホテルを出て、タクシーに乗り込むと、携帯を取りだし、航空会社に電話をした。
「すみません、今から一番早い成田行きの便を教えてください。」
午後一番の成田行きの便が取れた。
『では、よろしくお願いします。』
私の心はもうすでに日本に飛んでいた。