ファンタジック・バレンタイン
「ナコとは・・・どこで会ったの?」



「あの・・・通学路の途中にある児童公園。空色の滑り台とブランコがあるだけの。」



「ああ・・・あそこか。」



高梨君もその公園を知っているようだった。



それから私はナコちゃんに声を掛けられたこと、一緒にネコのチョコレートを買いにお店をめぐったことを詳しく話した。



「そっか。ナコの奴、まだそんな約束覚えていたんだな。」



「約束?」



「ナコは一年前のバレンタインデーの前日に俺にチョコレートをくれるって言ったんだ。」



「そうなんだ・・・」

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