別冊・ダブルブルー
「ほら。青さん、頑張って」


寝ぼけ眼の青さんに、シャツを着せるために腕を引っ張った。


なのに、眠たいカラダは思いのほか、重たくて。


せーのッ!


なんとか、力を込めてもう一度、青さんの腕を引っ張ったら、


「…わ…ッ…!!」


今度は反動をつけすぎたおかげで、私のカラダは青さんの下敷きに。


ずしりとした重さは、なんだか嬉しい。


そんなことを考えていたら、


「…あ、蒼ちゃん、何がそんなに楽しいの?」


知らないうちに、笑っていたらしい。


眠気の隙間で目を覚ました青さんと、目があった。



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