別冊・ダブルブルー
「じゃあ、明日の朝までぎゅってしてて、ね?蒼ちゃん」


背中から響いてくる、青さんの声。


「ずいぶんと、甘えんぼさん、ですね?」


蒼ちゃんにだけ、だよ?


ほら、蒼ちゃん。ぎゅーして?


そんな抗いがたい、誘惑にも似た素直なお願いに、ゆっくり振り向いて、そのまま青さんに抱きついた。


「ぎゅーしてもらっているのは、私の方、ですね」


「いいでしょ。どっちでも」


シアワセ、なんだから、さ。





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