別冊・ダブルブルー
そんな青さんを、鏡越しに睨む。


「もうッ!青さんオンナゴコロをわかっとりゃーせんッ!!」


言いながら、想わず振り返った私を、鳩豆で見つめる青さん。


そんな表情に、思わず吹き出した。


「青さん、私この後マスカラ、塗るんですよ」


「はいはい。だからどうぞ?」


なんてまたも、てのひらを私に向ける。


「……、」


「……、」


そうして、重なる沈黙……。





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