別冊・ダブルブルー
「…蒼ちゃん、ちょっと。離れてくれない?」


その目の色が、痛切に物語っている。


「イヤです。なんで…?」


「…このままだったら、我慢できない」


「大丈夫です」


「大丈夫じゃないでしょ。体調悪いんでしょ?」


「悪くないです。まだ、来てないし。青さんが、私の月のモノを把握してくれていることにびっくりして、すごく嬉しくて」



「そんなの当たり前でしょ。いっしょに生活していれば、絶対に。現に蒼ちゃん、オレが台本開いたときには放っておいてくれるでしょ?」


それとおんなじ、だよ?


当たり前のように微笑んでくれる青さんを、まぶしく見つめた。


もういちど、青さんの裸の上半身に抱きついて、その素肌に指を這わせてみる。


ちいさな吐息を漏らした青さんのくちもと。


上下する、喉仏。


我慢できないのは、私の、ほう。





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