鬼上司は秘密の許嫁?!溺愛されるなんて聞いてません
「あっ!でも、お声掛け頂きましたら試して貰える様ご用意させて頂いております」
そういえば、と思い出して什器の端に指を示した。
全く試せないのもなぁ…ということで『書き心地を試したい方は店員にお声掛けください』とプリントアウトした紙を貼っている。
「フンッ、なるほどな」
イケメン客の言った言葉の意味が分からず頭に「?」を浮かべながら私は顔を見上げた。
腕を組んで紙を見つめるその顔は、不機嫌そうな呆れているような読めない表情をしていた。
「今すぐテスターと試し書き用紙を用意しろ。ついでに明日は臨時休業だ」
「はぁっ?!」
突然の宣言に驚き思わずお客さん相手ということも忘れて大きな声が出てしまった。
急に何を言い出すんだ―と。
踵を返したイケメン客は店の奥へと向かって行く。
慌てて後ろから着いて行き声を掛けた。
「えっ、あのっ!お客様?!」
すると立ち止まり振り返ったイケメンが不機嫌な顔のままスーツの内ポケットからケースを出した。
そこから差し出されたのは一枚の名刺。
何々?と受け取り視線を落としてみると、そこには、
「株式会社sign文具堂本社、部長…」
えっ、待って。これって、もしかして。
もしかしなくても噂の?!
そういえば、と思い出して什器の端に指を示した。
全く試せないのもなぁ…ということで『書き心地を試したい方は店員にお声掛けください』とプリントアウトした紙を貼っている。
「フンッ、なるほどな」
イケメン客の言った言葉の意味が分からず頭に「?」を浮かべながら私は顔を見上げた。
腕を組んで紙を見つめるその顔は、不機嫌そうな呆れているような読めない表情をしていた。
「今すぐテスターと試し書き用紙を用意しろ。ついでに明日は臨時休業だ」
「はぁっ?!」
突然の宣言に驚き思わずお客さん相手ということも忘れて大きな声が出てしまった。
急に何を言い出すんだ―と。
踵を返したイケメン客は店の奥へと向かって行く。
慌てて後ろから着いて行き声を掛けた。
「えっ、あのっ!お客様?!」
すると立ち止まり振り返ったイケメンが不機嫌な顔のままスーツの内ポケットからケースを出した。
そこから差し出されたのは一枚の名刺。
何々?と受け取り視線を落としてみると、そこには、
「株式会社sign文具堂本社、部長…」
えっ、待って。これって、もしかして。
もしかしなくても噂の?!