君の愛に酔う ~藤の下で出会った2人の物語~
ユーフォルビア担当の外交官ウェーバー男爵がユーフォルビア国王の書簡を読み上げた。
「ベルナール国王は今回の一方的な離縁に大変お怒りです。ユーフォルビアが侮辱されたと戦争も辞さない構えとのこと。我が国の信頼を回復したければ、以前から約束しているウィステリアへの共同侵攻へ即時行動に移されよ。以上です。」
「陛下、もう待ったなしですぞ。」
シュヴァルツ公が詰め寄る。
「我が国の食料の大半はユーフォルビアからの輸入で賄われています。ユーフォルビアを怒らせたら我々は飢えてしまいます。ご決断ください。」
農業大臣のバイルシュタイン公も声を上げる。
「陛下、もう後に戻ることはできません。」
宰相のシュトラウスも腹を括ったようだ。
「ユーフォルビアと共同でウィステリアに侵攻する。軍は侵攻に備えて準備を開始しろとヴァルモーデン大将に伝えよ。ウェーバー男爵、早速ユーフォルビアに向けて発て。作戦が固まり次第、開戦だ。」
ユリウスの言葉に議事堂に揃った貴族たちは雄たけびを上げる。
建国以来、大小様々な戦争を繰り返してきたこの国の者たちは好戦的な者が多かった。
この国が幸運にもまだ戦争において大敗を経験していないからかもしれない。
戦争で負けるとどういうことになるか、誰もちゃんとイメージ出来ていないのだ。
「ベルナール国王は今回の一方的な離縁に大変お怒りです。ユーフォルビアが侮辱されたと戦争も辞さない構えとのこと。我が国の信頼を回復したければ、以前から約束しているウィステリアへの共同侵攻へ即時行動に移されよ。以上です。」
「陛下、もう待ったなしですぞ。」
シュヴァルツ公が詰め寄る。
「我が国の食料の大半はユーフォルビアからの輸入で賄われています。ユーフォルビアを怒らせたら我々は飢えてしまいます。ご決断ください。」
農業大臣のバイルシュタイン公も声を上げる。
「陛下、もう後に戻ることはできません。」
宰相のシュトラウスも腹を括ったようだ。
「ユーフォルビアと共同でウィステリアに侵攻する。軍は侵攻に備えて準備を開始しろとヴァルモーデン大将に伝えよ。ウェーバー男爵、早速ユーフォルビアに向けて発て。作戦が固まり次第、開戦だ。」
ユリウスの言葉に議事堂に揃った貴族たちは雄たけびを上げる。
建国以来、大小様々な戦争を繰り返してきたこの国の者たちは好戦的な者が多かった。
この国が幸運にもまだ戦争において大敗を経験していないからかもしれない。
戦争で負けるとどういうことになるか、誰もちゃんとイメージ出来ていないのだ。