君の愛に酔う      ~藤の下で出会った2人の物語~
「アラン、過酷な任務ご苦労だった。君はもう自由だから、臨むところまで送り届けよう。」
「せっかくここまで連れてきてもらったのも何かの縁ですし、良ければここに置いてください。」
「今は戦争中だ。役に立たないものを抱えておく余裕はない。」
「中将殿。私はこう見えて駆け出しの医師なんです。負傷兵の治療ができます。」
「まぁ、軍医として貢献してくれるならここでの滞在を認めよう。」
「そういうわけだから、早速だけどアランは負傷兵たちのテントに向かってくれるかな?これから作戦会議するから。」
「承知しました、ロートシルト殿。」
アランが退出すると早速、3人は額を突き合わせて明日の作戦会議を始めた。
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