君の愛に酔う ~藤の下で出会った2人の物語~
わずか一日のうちに起こったこの出来事に関して、
シュヴァルツ公もユーフォルビア国王も全く知らなかった。
この両名がその事実を知るのは、
ウィステリア軍とマグノリア軍の一部ユーフォルビアへの進攻を開始してしばらくしてからのことである。
(一体どうなっとる!ダニエルは何をしとるんだ。)
シュヴァルツ公は苛立ちを隠せずにいた。
シュヴァルツ公の予想では、この戦争は本来ならこちらの完全勝利で既に終わっているはずだったのだ。
それがいまだに王都にさえ侵攻できていない。
そればかりかラーデマッハーとファルツの軍がユーフォルビアに攻めているとは。
「これはユーフォルビアに対する裏切りですぞ。戦地に行っている陛下は何をしておられるのか。同盟国を簡単に裏切るという暴挙を見過ごすことはできませんね。」
シュヴァルツ公の発言にそうだ、そうだと賛成する者の声が上がる。
「前々から思っていたのですがね、陛下は血気盛んで自分の都合を優先するきらいがある。そういう方は国王には向きません。やはりここは冷静に国を動かすことができるものが国を率いていくのがふさわしいのではないでしょうか。」
ユリウスを侮辱しするシュヴァルツ公にシュトラウスは憤慨した。
(この狸、調子に乗りおって・・・)
シュヴァルツ公もユーフォルビア国王も全く知らなかった。
この両名がその事実を知るのは、
ウィステリア軍とマグノリア軍の一部ユーフォルビアへの進攻を開始してしばらくしてからのことである。
(一体どうなっとる!ダニエルは何をしとるんだ。)
シュヴァルツ公は苛立ちを隠せずにいた。
シュヴァルツ公の予想では、この戦争は本来ならこちらの完全勝利で既に終わっているはずだったのだ。
それがいまだに王都にさえ侵攻できていない。
そればかりかラーデマッハーとファルツの軍がユーフォルビアに攻めているとは。
「これはユーフォルビアに対する裏切りですぞ。戦地に行っている陛下は何をしておられるのか。同盟国を簡単に裏切るという暴挙を見過ごすことはできませんね。」
シュヴァルツ公の発言にそうだ、そうだと賛成する者の声が上がる。
「前々から思っていたのですがね、陛下は血気盛んで自分の都合を優先するきらいがある。そういう方は国王には向きません。やはりここは冷静に国を動かすことができるものが国を率いていくのがふさわしいのではないでしょうか。」
ユリウスを侮辱しするシュヴァルツ公にシュトラウスは憤慨した。
(この狸、調子に乗りおって・・・)