君の愛に酔う ~藤の下で出会った2人の物語~
「さぁ、もう時間ね。行きましょう!」
ドレスと色味を合わせた顔全体を覆うマスクを装着して、
アリスは立ち上がる。
遅れないようにとジゼルも用意していたマスクを慌てて顔につける。
「あら、可愛いわね!この迷い猫ちゃんを捕獲するのは、一体どこの殿方なのかしら~」
上機嫌なアリスと一緒にマスカレードの会場となる王城に隣接する迎賓館に向かうと、
そこには色とりどりの衣装に身を包んだマスク姿の紳士淑女たちが集まっていた。
マスカレード中は名乗りあうことはしない。
声や雰囲気から誰か分かったとしても、他人のふりをするのがマナーなのだそう。
「ウィルの挨拶でマスカレードは始まるわ。その後はもう自由。ここにいるみんな、仮面の下のあなたがこの国の王女だなんて知らない。だから一人の女の子として純粋に楽しんでちょうだい。」
アリスはそう言うと人ごみの中に姿を消していった。
一人取り残されたジゼルはどうしようとモジモジしていると、
一人の紳士がさっとカクテルを差し出してくれた。
「ありがとう。」
おずおずとカクテルを受け取ると、
その紳士と周りにいた人たちが話しかけてくれるのでジゼルも会話を楽しむ。
どこの誰とも知らない人たちとの会話はジゼルにとってとても刺激的だ。
(マスカレードって楽しいかも!)
ドレスと色味を合わせた顔全体を覆うマスクを装着して、
アリスは立ち上がる。
遅れないようにとジゼルも用意していたマスクを慌てて顔につける。
「あら、可愛いわね!この迷い猫ちゃんを捕獲するのは、一体どこの殿方なのかしら~」
上機嫌なアリスと一緒にマスカレードの会場となる王城に隣接する迎賓館に向かうと、
そこには色とりどりの衣装に身を包んだマスク姿の紳士淑女たちが集まっていた。
マスカレード中は名乗りあうことはしない。
声や雰囲気から誰か分かったとしても、他人のふりをするのがマナーなのだそう。
「ウィルの挨拶でマスカレードは始まるわ。その後はもう自由。ここにいるみんな、仮面の下のあなたがこの国の王女だなんて知らない。だから一人の女の子として純粋に楽しんでちょうだい。」
アリスはそう言うと人ごみの中に姿を消していった。
一人取り残されたジゼルはどうしようとモジモジしていると、
一人の紳士がさっとカクテルを差し出してくれた。
「ありがとう。」
おずおずとカクテルを受け取ると、
その紳士と周りにいた人たちが話しかけてくれるのでジゼルも会話を楽しむ。
どこの誰とも知らない人たちとの会話はジゼルにとってとても刺激的だ。
(マスカレードって楽しいかも!)