君の愛に酔う ~藤の下で出会った2人の物語~
晩餐が終わると侍従たちの手によってテーブルが次々と片付けられていく。
人々は真ん中を開けるようにして広間の隅に移動していく。
晩餐会の間も演奏をしてくれていた宮廷楽団が、ワルツのメロディーを奏で始める。
「ファーストダンスは私たちが踊らなければならない。」
ユリウスがジゼルの手を取って中央に進みでる。
左手をジゼルの腰に回すと、ゆっくりと演奏に合わせてワルツのステップを踏み始めた。
ユリウスのリードがとても上手なので、
ジゼルは自分でも驚くほど楽しくダンスを踊れている。
周囲を取り囲む人々の視線が気にならないくらい、
ユリウスとのダンスに夢中になっていた。
だがふいにほんの一瞬だけ、刺すような鋭い視線を感じた。
その視線を感じた先に一瞬振り返ったが、その時にはもう感じなくなっていた。
「どうした?」ユリウスが尋ねる。
「いいえ、陛下。何でもありません。気のせいですわ。」
「そうか。」
そのあとも危なげなくダンスを踊り、1曲目のダンスが終わるとわっと拍手が起こり、
2曲目からはあちらこちらでカップルがダンスを始めた。
人々は真ん中を開けるようにして広間の隅に移動していく。
晩餐会の間も演奏をしてくれていた宮廷楽団が、ワルツのメロディーを奏で始める。
「ファーストダンスは私たちが踊らなければならない。」
ユリウスがジゼルの手を取って中央に進みでる。
左手をジゼルの腰に回すと、ゆっくりと演奏に合わせてワルツのステップを踏み始めた。
ユリウスのリードがとても上手なので、
ジゼルは自分でも驚くほど楽しくダンスを踊れている。
周囲を取り囲む人々の視線が気にならないくらい、
ユリウスとのダンスに夢中になっていた。
だがふいにほんの一瞬だけ、刺すような鋭い視線を感じた。
その視線を感じた先に一瞬振り返ったが、その時にはもう感じなくなっていた。
「どうした?」ユリウスが尋ねる。
「いいえ、陛下。何でもありません。気のせいですわ。」
「そうか。」
そのあとも危なげなくダンスを踊り、1曲目のダンスが終わるとわっと拍手が起こり、
2曲目からはあちらこちらでカップルがダンスを始めた。