君の愛に酔う ~藤の下で出会った2人の物語~
次の日、
ハンナたちに手伝ってもらって自分の持ち物に猫の刺繍を施していく。
「お気に召すモチーフが見つかって良かったですね。」
ベテランのハンナは針を動かす手も危なげがない。
「いろいろと迷ってたんだけど、猫を見た時にピンと来たの。これだって思ったわ。」
「長く使うものですから、気に入ったものが一番ですわ。」
「それでね、一緒に図書室に来てくれたクララとある約束をしたの。」
「まぁ、どんな約束でございますか?」
「クララに乗馬を教えてもらうの!・・・って、あれ?」
ジゼルの予想と反して、ハンナたちは固まってしまっている。
「王妃様、危ないです。おやめください。」
「ソフィアと同じく、エミリアも反対です。王妃様にもしものことがあったらと心配でたまりません。」
「クララはなんと言ったのですか?」
「陛下が許可してくだされば教えるって。だから陛下にお願いしに行きたいの。ハンナ、取り次いでくれない?」
(クララもそう言うしかなかったでしょうね。王妃様にこんなお転婆な一面があったとは・・・)
「承知しました。シュトラウス様にお伺いを立てましょう。」
陛下が却下してくれることを願いながら、ハンナはシュトラウスの元へと向かった。
ハンナたちに手伝ってもらって自分の持ち物に猫の刺繍を施していく。
「お気に召すモチーフが見つかって良かったですね。」
ベテランのハンナは針を動かす手も危なげがない。
「いろいろと迷ってたんだけど、猫を見た時にピンと来たの。これだって思ったわ。」
「長く使うものですから、気に入ったものが一番ですわ。」
「それでね、一緒に図書室に来てくれたクララとある約束をしたの。」
「まぁ、どんな約束でございますか?」
「クララに乗馬を教えてもらうの!・・・って、あれ?」
ジゼルの予想と反して、ハンナたちは固まってしまっている。
「王妃様、危ないです。おやめください。」
「ソフィアと同じく、エミリアも反対です。王妃様にもしものことがあったらと心配でたまりません。」
「クララはなんと言ったのですか?」
「陛下が許可してくだされば教えるって。だから陛下にお願いしに行きたいの。ハンナ、取り次いでくれない?」
(クララもそう言うしかなかったでしょうね。王妃様にこんなお転婆な一面があったとは・・・)
「承知しました。シュトラウス様にお伺いを立てましょう。」
陛下が却下してくれることを願いながら、ハンナはシュトラウスの元へと向かった。