君の愛に酔う ~藤の下で出会った2人の物語~
ところがこの下僕は要領が悪いのか、焦ったのか、
ルイーザがジゼルに話しかけるよりも前のタイミングで爆竹を爆発させてしまう。
おかげでジゼルに話しかけるどころか近寄ることも出来ず、
騎士団がこちらに向かってくる前に退散しなければならなかった。
しかも爆竹の燃えカスを現場に落としてくるというオマケつきだ。
謝りに来た下僕に、ルイーザは「使えない愚図が。二度と私に姿を見せるな。」と鬼の形相で凄んだ。
(せっかくなら、もっと大けがしてくれれば良かったのに。)
「ルイーザ様、何事もそんなにうまくはいきませんわよ。」
取り巻きの一人のカルロッタが話しかける。
「クララとかいう護衛が静養している今がチャンスですわ。私たちのテリトリーにギーゼラを引っ張り出しましょう。」
「私たちのテリトリー?」
「理由は何でもいいじゃない。王妃様の快気祝いとかなんとか理由をつけて、呼び出すんですの。」
「カルロッタも悪いわねぇ。そうね、ギーゼラを引っ張り出して身の程を分からせてあげましょう。」
カルロッタの提案に気をよくしたルイーザは、
早速羽ペンを手に取って手紙をしたためた。
もちろんあて先はジゼルである。
手紙を書き上げると、最後にカサブランカの封蝋をして侍女に渡す。
「お茶会への出席、楽しみにしていますわよ。王妃様。」
ルイーザがジゼルに話しかけるよりも前のタイミングで爆竹を爆発させてしまう。
おかげでジゼルに話しかけるどころか近寄ることも出来ず、
騎士団がこちらに向かってくる前に退散しなければならなかった。
しかも爆竹の燃えカスを現場に落としてくるというオマケつきだ。
謝りに来た下僕に、ルイーザは「使えない愚図が。二度と私に姿を見せるな。」と鬼の形相で凄んだ。
(せっかくなら、もっと大けがしてくれれば良かったのに。)
「ルイーザ様、何事もそんなにうまくはいきませんわよ。」
取り巻きの一人のカルロッタが話しかける。
「クララとかいう護衛が静養している今がチャンスですわ。私たちのテリトリーにギーゼラを引っ張り出しましょう。」
「私たちのテリトリー?」
「理由は何でもいいじゃない。王妃様の快気祝いとかなんとか理由をつけて、呼び出すんですの。」
「カルロッタも悪いわねぇ。そうね、ギーゼラを引っ張り出して身の程を分からせてあげましょう。」
カルロッタの提案に気をよくしたルイーザは、
早速羽ペンを手に取って手紙をしたためた。
もちろんあて先はジゼルである。
手紙を書き上げると、最後にカサブランカの封蝋をして侍女に渡す。
「お茶会への出席、楽しみにしていますわよ。王妃様。」