【完結】笑顔のステキなメガネ屋さんに恋をしたら、メガネが好きになりました。


「冗談よ。今は紫外線対策で伊達メガネ掛けてる人も多いって言ってたよ、宮栄さんが」

 私がそう言うとあずさは、「へえ?じゃあ私も買っちゃおうかな?伊達メガネ?」なんて私の肩を突いてくる。

「いいんじゃない? あ、もし買うなら割引券あげるわよ?」

 そういえば、メガネの割引券をもらったんだった。それ誰でも使えるって言ってたし、あずさにでもあげる?

「割引券?そんなのあるの?」

「うん、もらったの。いる?」

「へえ? もらっておこうかな?」

「じゃあはい、どうぞ」

 割引券をあずさに差し出すと、あずさは私に向かって「アンタももちろん、一緒に来るわよね?」と怪しい笑みを浮かべる。

「え?なんで? 私は行かないよ」

「えー? また会いたいでしょ?宮栄さんに?」

「……はい?」

 なるほど……あずさの目的はそれか。 あずさは宮栄さんの顔が見たいのね。
 だからわざわざそんなことを言うのね?

「会いに行こうよ、宮栄さんに?」

「なんで? 私メガネ買ったばかりだから、もういらないけど?」
 
「いいじゃない! 私も宮栄さんがどんな人か気になるし?」

 全くもう、あずさってば……。イケメンと聞くとすぐこれだ。
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