【完結】笑顔のステキなメガネ屋さんに恋をしたら、メガネが好きになりました。
「まあ、あずさがそこまで言うなら、一緒に行ってあげてもいいけど?」
そんな私の横顔を見ながら、あずさは「素直じゃないんだから、和音は」と笑っている。
「うるさいよ、あずさ。 で?行くの?行かないの?」
「行くわよ、もちろん! アンタの気になる宮栄さんに会いたいし?」
「別に気になってなんてないけど!」
とは言ったものの、結局宮栄さんのあの笑顔は忘れられず、頭の中にずーっと残っている。
あんなにステキな人なら、きっと奥様いらっしゃると思うけどもね……。奥様じゃなかったとしても、彼女くらいはいるであろう。
「じゃあ決まりね。土曜日に行くわよ?」
「土曜日ね。了解」
てことで土曜日に、あずさの伊達メガネを買いに行くことになった私であった。
「私、伊達メガネ実はほしかったのよねえ。ちょうど良かったわ」
あずさはなんだかウキウキだ。 多分、宮栄さんがイケメンと聞いてウキウキなんだと思うのだけども。
「良かったね。いいの選んでもらおう」
「そうね! もちろん、宮栄さん指名でね!」
指名って……。宮栄さんはホストじゃないんだけどね。
でもまさか、その日にあんな目に遭うとは私たちは全く思ってもなかった。