【完結】笑顔のステキなメガネ屋さんに恋をしたら、メガネが好きになりました。


「え? あ、ありがとうございます」

 あずさと店内で待っていると、別のスタッフさんがメガネのクリーニングをしてくれた。
 本当にこのお店のスタッフさんは、気遣いがすごいし、対応も丁寧だ。
 きっと宮栄さんの教育がいいのかも。

「お待たせ致しました。お返ししますね」

「ありがとうございます」

「宮栄は後五分ほどで対応が終わるかと思いますので、少々お待ちください」

「はい。すみません」

 宮栄さんはどうやら視力検査中のようで、間もなく終わるとのことだった。

「あの人が宮栄さん?」

「うん、そうよ」

「へえ? いい男じゃない?」

「……アンタはイケメンには目がないのね、本当に」

 あずさはかなりの面食いだから、イケメンに会うためなら伊達メガネさえ買うのだ。
 かなり肉食女子だと思う。

「ほんとにいい男だわ。 アンタが気になるのも分かるわぁ」

「ちょっと!」

 からかわうような仕草を見せるあずさに、私はなんか少し恥ずかしくなった。

「さて、私はどんなメガネ選んでもらおうかなぁ?」

 なんて言っているので、「アンタに似合うのを探してもらいな」と答えておく。
 にしても宮栄さんって、本当に紳士だな。
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