【完結】笑顔のステキなメガネ屋さんに恋をしたら、メガネが好きになりました。


「ありがとう」

「検査特に異常ないって?」

 あずさが隣に座りながら問いかけてくる。

「うん。大丈夫だった」

「そっか。良かったね」

「うん、心配かけてごめんね」

 あずさは「いいのよ、本当に無事で良かったよ」と微笑みながら、オレンジジュースのフタを開ける。

「それより……宮栄さんは?」

「宮栄さんなら、まだお店にいると思うよ。後片付けしないとって言ってたから」

「そっか」

 まああれだけ粉々になってしまったら、後片付けも大変だよね……。すごい被害だと思うし。

「気になる?宮栄さんのこと」

「えっ……?!」

 突然そんなことを言われて焦った私は、思わず「な、なに言ってんの!?」と慌ててしまった。
 
「だって、気になるんでしょ?宮栄さんのこと」

「そ、そんなことはないけど!」

「素直になりなよ〜和音!」

 でもニヤニヤしているあずさの表情を見て、私は胸の奥で、なんとなくそうなのかな?とか思ってしまったりもした。

「そんなんじゃ……ないからね、本当に」

「素直じゃないんだから、和音は」

「……うるさいな」

 でも宮栄さんが私の手当をしに来てくれた時、嬉しかったのは本当だった。 妙にドキドキ、した。
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