【完結】笑顔のステキなメガネ屋さんに恋をしたら、メガネが好きになりました。
「それより……ケガの方は大丈夫ですか?」
「はい。検査でも、特に異常はなかったです」
宮栄さんは「そうですか。……良かった」と、安堵の表情を見せる。
「すみません、ご心配おかけして」
「いえ。ご無事で何よりです」
宮栄さんは本当に優しい人だ。お店がこんなになったというのに、私のことをこんなに心配してくれるなんて。
「お店……グチャグチャになってしまいましたね」
「そうですね。……でもまあ、皆さんが無事だったのが幸いですけどね」
とにかく、宮栄さんにケガがなくて良かった。
宮栄さんに何かあったら、私ちょっと心配しちゃう。
「さ、何からやりますか? 遠慮なく何でも言ってください」
「では……これを片付けるのを、手伝ってもらってもいいですか?」
「もちろんです」
私たちは、宮栄さんたちや他のスタッフさんたちの手伝いで、お店の掃除にまわった。
飛び散った破片の掃除をするのにも一苦労で、手を切らないように気を付けながら後片付けをしていく。
「すみません。袋ってまだありますか?」
「ええ、こちらにありますよ」
「ありがとうございます」
ガラスの破片で袋が破けないように何重にも重ねていく。