【完結】笑顔のステキなメガネ屋さんに恋をしたら、メガネが好きになりました。
私はその言葉を聞いて、なんだか泣きそうになった。 宮栄さんの本音を聞けたような気がして、嬉しかったのかもしれない。
「本当に……大きなケガじゃなくて、良かったです」
「……ありがとうございます」
宮栄さんは、なんて優しい人なんだろう……。こんなに私のことを心配してくれるなんて、素晴らしい人だ。
本当に、彼は人として素晴らしすぎる。メガネを買いに来たお客さんだからこそなのかもしれないけど……宮栄さんはステキな人だ。
「長谷さん、疲れただろ?少し休憩にしよう」
「はい。ありがとうございます」
長谷さんが休憩をしにバックヤードに向かったのを確認した宮栄さんは、「土岐村さん」と私のことを呼んだ。
「はい?」
「ちょっと、いいですか?」
「……え?」
私は宮栄さんに呼び出され、お店を一旦出た。
その様子を見ていたあずさは、ニヤニヤしながら私に手を振っていた。
「あの、宮栄さん? どうかしました?」
「土岐村さん……後日、今日のお詫びをさせてもらえませんか?」
「え、お詫び……?」
一体なんのお詫び……かな?
「はい。ケガをさせてしまった、お詫びです」
「いえ!そんな、お詫びだなんて……」