【完結】笑顔のステキなメガネ屋さんに恋をしたら、メガネが好きになりました。


「私のこんな強度近視のメガネを選んで作ってくれたから、あなたは私のヒーローです」

「……嬉しいこと、言ってくれますね、和音さん」

「だって、本当のことですもん」
 
 これからも、宮栄さんは私のヒーロー。
 私のメガネを作ってくれる、大切な大切なヒーローだ。
 私にはメガネがないと生きていけないから。メガネがないと何も見えないの。
 宮栄さんの顔も見えない。でも、このメガネのおかげで宮栄さんの顔が今はっきりと見える。

「これからも私のメガネ、作ってくださいね?私のヒーローさん」

「はい。お安い御用です」

 私は冗談交じりで「じゃあ、今度はもっとかわいいの選んでもらおうかな?」と言って微笑んだ。

「え?」

 私は宮栄さんの手を握ると、「だって宮栄さんの前では、もっとかわいい自分でいたいから」と伝えた。

「……かわいいこと言いますね?」

「そうですか? でも本音ですよ?」

「嬉しいですね、それは」

 そう、メガネって本当に世界が変わる。私みたいな強度近視の人でも、こんなにかわいいメガネに出会える。
 オシャレで使いやすいメガネを手に入れたおかげで、私は今すごくメガネ生活が快適だ。
 これも全部、宮栄さんのおかげ。
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