【完結】笑顔のステキなメガネ屋さんに恋をしたら、メガネが好きになりました。
「メガネ、ちょっと緩そうですね?」
「え?……あっ」
宮栄さんは私のメガネが少し緩そうなのに気付き、私の目の前に移動してくる。
その瞬間から、ドキドキしてしまう。
「ちょっと調節しますね」
「あ……はい。ありがとうございます」
はあ……ドキドキする。距離が近いと、こんなにドキドキするんだな。
「はい。調節したので掛けてください」
「あ、はい」
宮栄さんが素早い手つきで調節し直してくれたおかげで、さっきより緩みがなくなった気がした。
「どうですか?」
「大丈夫そうです。……ありがとうございます」
「良かった。緩かったらまた調節しますね」
私は「ありがとうございます」と返事をして、再び歩き出す。
「今日は良い天気ですね」
「はい」
お出かけ日和というのは、こういう日のことを言うんじゃないかな。
「今日は、和音さんと一緒に行きたい所があるんですけど」
「えっ、行きたい所?」
えっ、どこだろう……?
「はい。 では、行きましょう」
「は、はい」
行きたい所とは、どこなんだろう?と思いながら、宮栄さんの後を付いていく。
「着いた。ここです」
着いた場所は、とある公園だった。