【完結】笑顔のステキなメガネ屋さんに恋をしたら、メガネが好きになりました。


「え?ほんとですか……?」

 そんなに褒められると、ちょっと恥ずかしい。

 話しながら店員さんのネームプレートをよく見ると、その方は店長と書いてあった。
 
「あ、店長さん……なんですか?」

 この人、店長なの? まだ若いのに、店長さんなんだ……?

「はい、店長の宮栄(みやさか)と申します。よろしくお願い致します」

 そっか、宮栄さんって言うんだ……。漢字が珍しいからすぐ覚えそうかも。

「宮栄さん、私に似合う色はどれだと思いますか?」

 宮栄さんは本当に丁寧な方で、似合う色も探してくれる。

「お客様は色が白くてキレイな方なので、パキッとした色がお似合いかと思いますよ? 例えば、濃いめの赤とか紫とか、いいと思います」

 え、赤? 私なら絶対に選ばない色だ。
 私は普段ブラウンとか選ばないから、ちょっと意外だ。

「こういう色、掛けたことないですね」

「そうですか? よくお似合いだと思いますよ?」

「……ありがとうございます」

 なんか……めっちゃ恥ずかしい。
 男の人にフレーム選んでもらうなんて、今までなかったからちょっと緊張するし、なんかドキドキする。

「赤よりも紫系の方が、お客様はお似合いですね」
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