竹取り物語

関係

清水公園の駐車場まで車を回した。一人の女性が立っていた。

『待ったか?』

『今 来たところ。時間通りだね』

『それは そうだ! 可愛い人を待たしたら 男が立たん! さぁ乗った』

修二は 車を走らせた。

昼間からモーテル探しは
変わった嗜好だけど、これも好いもんだと 修二は思いながら走った。

純子好みの舘を見つけて ゲートをくぐって部屋に上がった。

お互いに服を脱ぎ捨て 揃ってシャワーを浴びた。

修二は純子を抱き上げた。
そしてベッドへ。

抱き合う二人の体が鏡に映る。

いつしか溶け合い 二人の歓喜と体臭で部屋は満たされた。

快い関係から目覚めた修二は そーと純子の女に口を添えた。
小さな喘ぎ声の純子が目覚めた。

『さぁシャワーを浴びようか?』

純子は 身体中に男を感じる眼をしていた。

すかさず 純子を抱え、いたわるようにシャワーを二人で浴びた。

精算しモーテルを出た。

車中で純子は

『いつ逢える?って聞いても、駄目なのね…』

『嬉しかったわ』

『こんな男が居ることが、わかって欲しかった』

『修二の奥様 羨ましい』
『…』

清水公園に着く。

『旦那を優しく迎えろよ!』
修二の言葉にうなずく純子であった。

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