2番目に好きな君へ
起き上がろうとしたその瞬間
思いっきり頭に激痛が走った。
血は出ていないが頭の中が確かに痛むのがわかる。
かなり周りには人が居たので
そのまま私は保健室まで運ばれた。
「病院に行こう」
そう言われて初めて授業を休んだのはこの日だった。
皆勤賞、狙ってたのにな。

頭を抱えながら病院行きの車に乗る時、
その時に、シュウとすれ違った。
不安そうに、何があったか分からないシュウは、私を見てすぐに
「大丈夫?」
と声をかけてきた。
「大丈夫」
痛みに耐えていたから苦笑いだったかもしれない。
でも2ヶ月ほど話していなかったシュウと久しぶりに話したのはこの日だった。

嬉しい。
こんなことは思っては行けないと思う。
だけど私は事故ってとても嬉しいと思ってしまった。
シュウと話せて本当に嬉しい。
また私を見て声をかけてくれたことが
本当に嬉しい。

病院ではかなり退屈な時間を過ごした。
左側が痛む頭を抱えながら、
何時間も待った。
携帯の通知には何人かが噂を聞いて心配のLINEをくれたのであろう画面が見える。
スラスラ2回スクロールした先に、
シュウからの通知があった。
ずっと空いてた空白が埋まるように、
「大丈夫?、」
LINEでも同じようなことを聞かれた。
また、話すきっかけにしても、いいの?
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