君が見つけた本当の

傍観者

いつからかなどもう覚えてはいないがたまに不思議になる。

僕が"誰か"物語の傍観者になってしまったのは何故か___


――――――――――

寒い、寒すぎる。
12月の秋田県など寒い以外の何物でもないのだ。
東京とか、その辺の大都心はきっとクリスマスに浮かれた連中ばかりがうじゃうじゃしているだろうが、ドがつく田舎である僕が今立っている場所は誰もそんな浮かれた単語を口にしない。
それに、何故僕はカイロや防寒具といった体を温めるものは疎か、長袖すら着ずに外に立っているのだろうか。
理由はきっと僕なら知っているだろう。
しかし、"僕"は知らない。
知らないふりをしているだけではないかと自分中の知恵袋に書き込んでみるが回答は来ない。
僕が傍観者であるせいだろう。

話は飛ぶが、昔から自分をぞんざいに扱うことが多かった。
それが傍観者になるひとつの原因なのではと言われてしまうと、ぐうの音も出ないが僕が僕の傍観者になった今だからこそ客観的に思うことが出来ている。
16年前に親の快楽の為に今の親の元へ生れ落ち、親のエゴのために育ち、今も親のエゴのために生きている。
そんな毎日があっていいものなのか?
自分の中の知恵袋にまた書き込んでみたところ、次は回答が来た。
僕の中でベストアンサーに選ばれたのは
「実際にあるだろ、草」
というなんとも淡白かつ、シンプルなものだった。



続きます。更新日2023/02/15 03:21
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