スキがない総長の大胆な溺愛
「手を、出す?」



「俺にキスされたい?体を触ってもらいたい?」

「……は、」



はぁ⁉

突然なに言ってんの、この人!



「(キスされたくないし、体も触られたくないに決まってんじゃん!)」



だけど…

恥ずかしくて何も言えなくなった私を、なにやら蒼羽は盛大に勘違いしたようで、



「それなら…望み通り愛してあげる」



そんな言葉を言ってのける。

せっかく私が離れた距離を、グイグイと巻き返して…今では蒼羽の顔が目の前にある。



「…逃げないの?」

「っ!?」



「このままだとキスしちゃうよ?」

「に…逃げたい、よ…!」



だけど体が固まって逃げられないの!



そう言うと、蒼羽は一瞬キョトンとして…

そして手を叩いて盛大に笑った。



「あっはは!明里、おっかし」
< 131 / 235 >

この作品をシェア

pagetop