スキがない総長の大胆な溺愛
「私…?」



思ってもみなかった言葉に、少しだけ考える。

”隙”……私が蒼羽に?あるかなぁ?

少しだけ考えて…そして、さっきあった出来事を思い出す。



「蒼羽に隙なんて見せたら、さっきみたいに襲われそうだから、これから常に警戒する事にする…!

よって”スキ”はありませんッ」

「!」


蒼羽は目を開いて固まったかと思うと…「はは」と笑った。

そしてお風呂に入るのか、ゆっくりと立ち上がる。



「”スキ”がない、か。じゃあ俺も。今後は明里に”スキ”がないようにするね」

「え、どっち…?」



さっきまで私限定で隙があるって言ってたのに?今度は逆?


……私は今、難解なパズルでもさせられているの?

理解不可能な蒼羽の言葉に、思わず首をひねる。

だけど蒼羽は笑顔そのままで、バスルームに向かった。
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