スキがない総長の大胆な溺愛
「好きはない…?」



え?言ったっけ?



蒼羽の言葉に、思わず首をひねる。



あ、でも待って。

そう言えば昨日…



――明里は、俺に対して”スキ”がある?
――”スキ”はありませんッ



「……え?」



まさかあの「隙」って「好き」って事だったの⁉

そんなナゾナゾみたいな事してたの⁉



「……ぷっ…!」

「いま笑うなんて…余裕だね明里」

「いや、だって……」



今まで「分かりにくい人」って散々に思ったけど…ここまでだったなんて。



「(はぁ…まったく、もう)」



なんて不器用な人なんだろう。

なんて…愛しい人なんだろう。



「ねぇ、蒼羽」
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