スキがない総長の大胆な溺愛
「…俺が春風に連絡とろうか?」

「連絡先を交換したの?」



聞くと、蒼羽は苦い顔をした。

そして「無理やりね」と深いため息をつく。



「いきなり”今日からお前も【月光】のメンバーな”って言われても…頭が追い付かないよ」

「確かに…あれは、いきなりだったもんねぇ…」



思い返すのは、あの事件が終わってしばらく経った日のこと。

下校時間、校門で待っていたのは…春風さんだった。

遠目から女子にハートを送られるも、無表情で避けている。さすが美月さん一筋。

そんな春風さんが言ったのは、こんなこと。



『白狼は俺が潰した。今日からお前は月光のメンバーだ。夜野』

『……は?』



どうやら春風さんは、あの事件の日…。



――皆にいいニュースを二つ持ってきた



一つは、嵐太を完膚無きまでに叩きのめす事
一つは、白狼を吸収した事

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