スキがない総長の大胆な溺愛
――夜野に”一匹狼の勲章”は、もういらないな
――と言うと?
――俺らの仲間が増えるって事だ
春風さんは…言ってしまえば「勝手に」、蒼羽の「月光」への加入を決めていた。
これには、さすがの蒼羽も怒るかと思ったけど…
『…いいよ』
なんと、一言返事でOKした。
これに驚いたのは私だけだったようで…春風さんはニッと笑って「じゃ、よろしくな」と颯爽と去って行ったのだ。
それからというものの――
蒼羽が「月光」に入ったと知った学校の人達が、蒼羽にやたらと近づくようになった。
女子であれ、男子であれ。
どうやら「月光」は、暴走族からだけでなく、一般人からも好かれているみたい。
「【月光】はどう?楽しい?」