スキがない総長の大胆な溺愛

「ぐ…っ、が!」

「それに女の子を巻き込むなんて許せないな。もういっそ…殺しちゃおうか」



ニコリと、いつもと変わらない笑みで言うものだから、本当にやってしまうんじゃないかって怖くなる。

だから「動かないで」と言われた言葉も忘れて、慌てて止めに入った。


ガシッ


夜野くんの腕を持って静止させた私を、当の本人は不思議そうに見ている。



「どうしたの?」

「もう…やめて…っ」



「こいつは君を傷つけたよ?」

「それでも…もう、いいから…!」



震える手で彼の服を握り、目には涙が浮かんだ。

そんな私を見て、夜野くんは少しだけ笑顔を崩した。



「やられたからやり返すのは嫌い?」
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