スキがない総長の大胆な溺愛
すると蒼羽は規定量の薬を自身の口へ放り込み、続けて水を含む。
そして私の口を開けて…
「ん、っく、っくん…」
「は…、」
口移しで、私の体に風邪薬を投入する。
「早く良くなってね、明里」
「スー、スー…」
そして私の頭を撫でた蒼羽。
次にこの部屋に来る時は、私が目を覚ました時なのだけど…
そこで、ちょっとしたプチケンカが待っていようとは。
熟睡していた私は、思いもしなかった。
――パチ。
目が覚めて、窓を見る。
景色がうす暗い…って事は夕方?
「結構寝ちゃってたなぁ~でも体が軽い。ひょっとして、風邪治った?」
すると、私の声を聞いたらしい蒼羽が、部屋をノックする。
コンコン
「明里、起きた?」