スキがない総長の大胆な溺愛
「蒼羽を見てると、自分を顧みてないようで…ほっとけないの」
だから――
そう喋る明里を、咄嗟に俺の腕の中に閉じ込める。
「え、え…っ?蒼羽、どうしたの?」
「……これからは、」
気を付けるよ
ほら。
泳がされているのは、やっぱり俺の方。
俺の心臓が少し速くなったなんて、明里は少しも気づいてないでしょ?
「(ほっとけないのは…俺の方なんだよ)」
明里を前にすると、どうも自分が崩れる。
だけど、どういうことか。
崩れる自分を、明里には知られたくない。
だから、言わなかった。
明里には、俺の過去を何一つ。
知らせるつもりもない。
「(優利にも口止めしてて良かった)」
大狼の事も、白狼の事も、優利のあの夜の事も。
全部全部、君は知らないでいて。
「ねえ明里」
だから――
そう喋る明里を、咄嗟に俺の腕の中に閉じ込める。
「え、え…っ?蒼羽、どうしたの?」
「……これからは、」
気を付けるよ
ほら。
泳がされているのは、やっぱり俺の方。
俺の心臓が少し速くなったなんて、明里は少しも気づいてないでしょ?
「(ほっとけないのは…俺の方なんだよ)」
明里を前にすると、どうも自分が崩れる。
だけど、どういうことか。
崩れる自分を、明里には知られたくない。
だから、言わなかった。
明里には、俺の過去を何一つ。
知らせるつもりもない。
「(優利にも口止めしてて良かった)」
大狼の事も、白狼の事も、優利のあの夜の事も。
全部全部、君は知らないでいて。
「ねえ明里」