ひだまりで誓う桜色の愛
夢のまた夢だと思っていた両想い。
あぁ、きっと今の私の顔、また真っ赤になってるんだろうな。
対して沢村くんはいつもと変わらず、余裕たっぷりで、柔らかな笑顔を浮かべている。
好きになってくれてありがとう。これから2人で幸せな人生を歩んでいこうね。
そう口にしようとした瞬間──。
「でも、ごめん。俺……今はまだ、千早さんとは付き合えない」
柔和な表情が消え去り、うなだれるように頭が下がった。
急展開に頭がついていかず、目を見開いたまま固まる。
「なん、で? 今はまだって……どういうこと? お家で禁止されているから?」
「違うよ」
「じゃあ、許婚がいるから……?」
「それも違う。そもそもいたことない」
同じ大学生でも、一般家庭出身の私と由緒正しき家庭出身の御曹司。
育った環境の壁が阻んでいるのかと思ったのだが、全く関係ないらしい。
だったら、どうして……?
「もしかして、私が患者だから……?」
「違う。千早さんのせいじゃない。千早さんは何も悪くなくて。俺が……前に、進めないだけで……」
あぁ、きっと今の私の顔、また真っ赤になってるんだろうな。
対して沢村くんはいつもと変わらず、余裕たっぷりで、柔らかな笑顔を浮かべている。
好きになってくれてありがとう。これから2人で幸せな人生を歩んでいこうね。
そう口にしようとした瞬間──。
「でも、ごめん。俺……今はまだ、千早さんとは付き合えない」
柔和な表情が消え去り、うなだれるように頭が下がった。
急展開に頭がついていかず、目を見開いたまま固まる。
「なん、で? 今はまだって……どういうこと? お家で禁止されているから?」
「違うよ」
「じゃあ、許婚がいるから……?」
「それも違う。そもそもいたことない」
同じ大学生でも、一般家庭出身の私と由緒正しき家庭出身の御曹司。
育った環境の壁が阻んでいるのかと思ったのだが、全く関係ないらしい。
だったら、どうして……?
「もしかして、私が患者だから……?」
「違う。千早さんのせいじゃない。千早さんは何も悪くなくて。俺が……前に、進めないだけで……」