ひだまりで誓う桜色の愛
そんなエリート先生の奥様こと、沢村くんのお母さんも医療関係者。職業は薬剤師。

ここの薬局で働いていて、今日は会えなかったけど、先生と同様、長い間お世話になっている。


親子揃って面識があるんだよね。妹さんとも会える機会が来るといいな。


数十秒後、バス停に到着。時刻表を確認する。



「えーと、12時台は……えっ⁉ 1回だけ⁉」



本日2回目の大声が出た。


12時台の欄に書かれている数字は00のみ。
今の時刻は……12時4分。

先月はあった30分発車が消えてる……。



「ありゃりゃ、変わってるね。多分使う人が少なかったからかな。この時間、診療時間外だし」



利用者事情まで把握しているなんて。さすが医者の息子。


受付時間ギリギリに来ても、診察内容によっては午後に回される。

患者さんが多いからって、全員がバスに乗るとは限らないもんな。



「ごめん。俺が電話したせいだよね」

「ううん! お互い知らなかったんだし、誰も悪くないよ」
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