ひだまりで誓う桜色の愛
「沢村くん、鳥好きなの? 趣味バードウォッチング?」
「いやいや、そこまでは。鳥というより自然が好きなんだよ。家でも精油使ったり、お香炊いてる」
「精油って、ラベンダーとかバラの香りがするやつだっけ?」
「そうそう。さすが花好き。詳しいね」
笑いかけられた瞬間、ボンと顔が熱くなった。
好きな物、覚えてくれてたんだ。嬉しい。
今の私の顔、梅の花に負けないくらい赤くなってるんだろうな。
「そ、そんなことないよ〜」とぎこちなく謙遜して視線を逸らす。
するとその先で、車椅子に乗ったおばあさんを見つけた。
「こんにちは。あの、どうかなさいましたか?」
「ちょっと、タイヤが……」
様子がおかしかったので駆け寄ると、前輪が排水溝の蓋の隙間に挟まっている。
沢村くんと2人で車椅子を持ち上げ、平らな道に運んだ。
「ありがとうございました。助かりました」
「いえいえ。もしかして総合病院からいらっしゃったんですか?」
「ええ。どうしても梅の花を観たくって。お昼ご飯を食べた後、こっそり抜け出してきたんです」
「いやいや、そこまでは。鳥というより自然が好きなんだよ。家でも精油使ったり、お香炊いてる」
「精油って、ラベンダーとかバラの香りがするやつだっけ?」
「そうそう。さすが花好き。詳しいね」
笑いかけられた瞬間、ボンと顔が熱くなった。
好きな物、覚えてくれてたんだ。嬉しい。
今の私の顔、梅の花に負けないくらい赤くなってるんだろうな。
「そ、そんなことないよ〜」とぎこちなく謙遜して視線を逸らす。
するとその先で、車椅子に乗ったおばあさんを見つけた。
「こんにちは。あの、どうかなさいましたか?」
「ちょっと、タイヤが……」
様子がおかしかったので駆け寄ると、前輪が排水溝の蓋の隙間に挟まっている。
沢村くんと2人で車椅子を持ち上げ、平らな道に運んだ。
「ありがとうございました。助かりました」
「いえいえ。もしかして総合病院からいらっしゃったんですか?」
「ええ。どうしても梅の花を観たくって。お昼ご飯を食べた後、こっそり抜け出してきたんです」