ひだまりで誓う桜色の愛
「さ、乗って。あ、荷物後ろに置いていいよ」



ドキドキしていたら、後部座席のドアが横に開いた。

スライド式だったんだ……! かっこいい……!
あと、歓迎されてる感じがして嬉しい。



「ちょっと散らかってるけど、好きなところに置いていいから」

「ありがとう」



座席には、サンシェード、ブランケット、リュックサック、トートバッグなど、色んな物が置いてあった。

空いているスペースにまとめて置き、助手席のドアを開ける。



「お邪魔しまーす」



挨拶をして車に乗り込んだ。

後部座席は物が多かったけれど、前はスッキリと片づいている様子。



「ん? これ何?」

「てるてる坊主。昨日作ってさ。持ってきた」

「へぇ、可愛い〜」



ドリンクホルダーに立てかけられたてるてる坊主を手に取った。


この手触りは、ティッシュかな。
だけど、私が使ってる物よりも感触がなめらかだから、高級ブランドっぽい。

庶民のお遊びも、お坊っちゃまがやるとレベルが違うなぁ。
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