ひだまりで誓う桜色の愛
隣を見ると、頭上にハテナマークが浮かんでいる。


確かに似てるけど、目玉焼き感があるのはデイジーのほうなんだよね。

逆にマーガレット柄は、花びらが細くて、ザ・花柄って感じのイメージ。


だいぶ混同しているようなので、1つずつ特徴を述べて説明した。



「なるほど。みんな親戚なんだね。なんか俺んちみたい」

「キク科ならぬ沢村科って?」

「そうそう。全科にいるからさ。顔も少し似てるんだよ」



「俺達仲間だね〜」と優しく話しかける沢村くん。


まさか噂通りだったとは。沢村家すごいな。病院全体を牛耳ってる。

だとすると、沢村くんよりも先に親戚の人と会ってたかもしれないな。

お母さんが言うには、生まれた時からお世話になってたらしいし。なんなら診察してもらった可能性もありそう。


なんて想像を巡らせた後、再度カメラアプリをタップ……しようとしたら、到着から既に15分が経過していた。


「間違えてごめんね」とノースポールに謝罪し、案内看板を頼りに歩を進める。



「千早さんは、昔からお花に興味があったの?」
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