ひだまりで誓う桜色の愛
夕空の下での告白
「天気、回復して良かったね」

「そうだね」



西日に照らされて長くなった自分の影を踏みながら、2人で東屋へ向かう。



『あのさ、話したいことがあるんだけど……少し時間くれない?』



フラワーパークに別れを告げて、1時間半が過ぎた頃。

馴染み深い町並みに名残り惜しさを感じていたら、突然延長をお願いされた。


門限に間に合うかなと一瞬迷ったのだが、まだ1時間以上残っていたため了承。

以前梅の花を観賞しに訪れた、病院近くの公園にやってきた。



「千早さん、あそこの2人、手繋いでる」

「本当だ。仲良しだね」



バスケットコートのベンチに座る高校生カップルに目を向けた後、隣を歩く彼に視線を移す。


背中には愛用品のリュックサック。

視線を落としてその奥、右手の中には……間一髪のところで受け止めたトートバッグ。


しばらく歩いていると、木々に囲まれた東屋が見えてきた。

ほんの少し歩幅を小さくし、速度を落とす。
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