とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
もしかして、どうやって女性に告白したらいいかとか、女性の立場で私に気持ちを聞きたいとか?


そういう類いの質問なら、私より……碧の方が適任だと思うけど。


「この前会った時、お姉さんがいて琴音にちゃんと挨拶できなかったから」


龍聖君が少し苦笑いをした気がした。


相変わらず無敵なスーツ姿、このバーの雰囲気にピッタリと合ってる。


龍聖君がいたら、周りにいるどんな素敵な男性も残念ながらかすんでしまう。


仕事終わりで駆けつけてくれたらしく、少しネクタイを緩めてるところがまたセクシーで……


でも、きっと疲れてるんだろうな。


顔には出さないけど、無理してるのかも知れない。


そこまでして私に相談したいことって、いったい何なんだろう?


「この前、百貨店で会った時のことだよね。ごめんね、こっちこそ色々姉さんが失礼なこと聞いたりして」


「別に気にしてない。俺は何を言われても平気だから。慣れてるんだ、そういうの」
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