とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
ずっと好きだった~絵麻side~
「琴音ちゃん、おめでとう! 乾杯~」


「ありがとう、絵麻ちゃん。碧もありがとう」


「琴音、本当に良かったね。改めておめでとう」


「今日は私が2人を誘ったんだから何でも食べてね。ご馳走しちゃうから~」


そう、今日は私が声をかけた。


琴音ちゃんに、どうしても聞きたいことがあったから。


「絵麻がご馳走してくれるの? 本当に?」


「何よ、碧君。その言い方、まるで私がケチみたいじゃない」


確かに、私が2人に奢るのは初めてかも知れないけど……


「ケチとは言ってないよ。ただ、絵麻が俺と琴音の2人を誘ってくれるのも珍しいなと思って」


「私はただ琴音ちゃんにお祝いが言いたかっただけだよ~」


「絵麻ちゃん。気持ちは嬉しいけど、今日はみんなで割り勘にしない?」


「賛成! その方が気軽に注文できるし。さっ、2人とも何頼む? 俺、もうお腹ペコペコなんだよね」
< 141 / 276 >

この作品をシェア

pagetop