とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
後ろから腰に回す両方の腕。


首に這わせる唇。


料理どころじゃなくなる。


「ダメだって……」


「夜は部屋で仕事が詰まってるんだ。だから、今ここで……」


龍聖君との短いスキンシップ。


だからといって、適当に済ませることはしない。


優しく唇にキスをして、気持ちを最大限にまで引き出し、私をトロトロにとろけさせてくれる。


こんな風にされる度、私は自分が女であることを実感している。


これは、夫婦の真似ごと……それでもすごく幸せなんだ。


毎日、甘えたり甘えられたり。


仕事で机に向かっている時、仕事の電話をしている時……


そんな真剣モードとのギャップがすごくて、龍聖君が可愛くて可愛くてたまらない。


ギュッと抱きしめたくなって、キュンキュンしてしまう。


止めたくても止められないくらいのスピードと、想像もできないくらいの熱量で、私は、龍聖君をどんどん好きになっていった。


あっという間に膨らんだこの想い。


いったいどこまで「好き」が溢れ出すのか、自分でもわからない。
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