とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
新しい生活と親友の恋
あれから約1年。


海外の生活にもずいぶん慣れてきた。


素敵なお家だけど、とても広いからお掃除は結構大変。


仕事をしてない分、家事は全部自分が引き受けて何とか頑張ってる。


龍聖君は、相変わらずものすごく忙しくて、顔を合わせる時間がほとんど無い日もあるくらい。


でも、寂しくはない。


これは本音。


だって、一生懸命仕事を頑張ってくれてるし、どんなに遅くなっても必ず帰ってきてくれるってわかってるから。


つかの間でも時間があれば、一緒にご飯をたべたり、散歩したり、お風呂に入ったり、そして……


何も変わらず私を愛してくれる。


それで、十分だった。


私は、今も毎日、龍聖君に恋してる。


どんな時も、やっぱりカッコ良過ぎだよ。


猫舌で熱いものが苦手だったり、シャツのボタンを掛け違えたり、ネクタイをなかなか決められなかったり……


そういうところも可愛くて好き。


起きてすぐのちょっとした寝癖さえ、その全部を愛おしく思える。
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