とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
家事の合間、少し休憩しようとテレビをつけたら、バスケの試合の中継が目に飛び込んできた。


有名な選手達がコートの中を走り回ってる。


「カッコいい!」


誰もいない部屋、思わずテレビの画面に釘付けになる。


自然に、高校時代の龍聖君や碧達を思い出した。


試合中の揺れる髪、ほとばしる汗、みんなのユニフォーム姿。


何だか、すごく懐かしく思えた。


碧……今、どうしてるんだろうな。


私は、思い立ってスマホに手を伸ばした。


こっちに来てからなかなか連絡できずにいた碧と、急に話がしたくなった。


碧の声を聞くのはかなり久しぶりだ。


ちょっとドキドキする。


『琴音!!』


反応の速さにびっくりした。


「碧!」


『久しぶりだね。元気だった?』


「元気だよ。碧は?」


『すごく元気だよ』


「良かった。おじさん達も元気かな?」


『うん。最近、色々趣味とか見つけて楽しんでるよ』
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