とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
「そうなんだ。趣味とかがあると人生にハリが出るよね」


『確かにそうだよね。父さんは陶芸教室、母さんは体操教室とかジムとか行き出したよ。今からダイエット頑張るらしいから』


碧が笑う。


久しぶりの優しい声に心がポカポカする。


「ダイエットなんてすごいよ。私、最近サボり気味だったから、おばさんを見習って頑張らなきゃね」


『大丈夫だよ、ずっとスリムだし。気にしなくても平気だから。そうだ、琴音の方は? おじさんとおばさんは元気?』


「うん、うちも両親は元気だよ。近々、こっちに遊びにきてもらうつもり。そうだ、こちらに来る前にね、涼香姉さんとも色々話せたんだ」


『えっ? そうなんだ。大丈夫だった?』


「すぐに仲直りまではいかないけど……でもね、みんな思ってることを言い合えたの。だから、ずいぶん前に進んだよ。日本に戻ったら家族4人で旅行に行く約束もしてるんだ」


『それはすごい! かなりの進歩だね』
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