とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
パスタやピザ、サラダにデザートまで、口にする料理も全部美味しかった。


綾井店長に突然誘われた時はちょっと強引だなって思ったけど、本当に優しくて、おまけにすごくイケメンで……一緒にいて、どんどん店長のペースに引き込まれていった。


「そろそろ出ようか」


「はい」


食事の後少しして、私達は店を出た。


車に乗り込み、少し走ったところで店長が言った。


「一緒に食事ができて良かった。また……琴音ちゃんと話がしたいな。君のこと、もっと色々知りたいから」


また…


そんなこと言われたら…


「私のことなんて知っても、別に何も面白くないですよ」


本当にそう思う。


特に何か興味を持ってもらえるようなことは何も無いし。


「面白いことを探したいわけじゃない。僕は、女性としての君を知りたいんだよ」


じょ、じょ、女性として!?


さすがにその言葉には、目を見開くくらい驚いた。
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