とろける程の甘美な溺愛に心乱されて~契約結婚でつむぐ本当の愛~
えっ……龍聖君?


ってことは完全な独身なの?


嘘だよ、そんなの……


「彼女いないんだったらいいじゃない~ねえ、遊んでよ~」


絵麻ちゃんは、わざわざ龍聖君の隣に行って腕を触ったりして絡んだ。


その行動、大胆過ぎるよ。


「あっ、ねえ、このイチゴ美味しいよ。絵麻ちゃん、さっきからあんまり食べてないんじゃない?」


その場の雰囲気が壊れないよう、とりあえずバカなことを言って話題を逸らせた。


「絵麻、あんまり飲み過ぎるなって言ったのに。もうワインはおしまい」


碧が、酔ってしまった絵麻ちゃんを優しく介抱してる。


本当に面倒見が良いんだ。


それにしても、龍聖君に彼女がいないなんて本当なの?


そのことがさっきから頭の中をぐるぐる駆け巡ってる。


もしかして……龍聖君、女性に興味がないの?


まさか……


ううん、そんなことは無いと思う。


って、私はいったい何を考えてるんだろ?
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