ROCKな人魚姫《前編》
練習は夜まで続いた。
シノブの言うとおり、カズヤさんとタクマさんは、とてもバンド慣れしている様子で、初めてあたしたちとあわせたが、ずれたりすることもなく、ほぼ完璧だった。
「いやぁ、これならもうライブ大丈夫だ。」
シノブも今日の練習には満足な様子。
もちろん、あたしもやり遂げた感じで最高な気分。
「だね。もうちょっとでライブだけど、かなりいい感じに仕上がってきたね。」
「じゃあ、次の部室がライブ前最後のバンド練習だな。」
もうライブは目前。
「じゃ、また学校でね。」
ユウとシノブに手を振り、
カズヤさんとタクマさんに軽く会釈をしてあたしは帰路についた。